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「LTD2010 MIYABI」 は、 2009 楽器フェア、The 2010 NAMM Show のTakamine ブースで2010年限定モデルとして紹介され大きな反響をいただきました。「和」 「着物」 「生地」をキーワードに新しい象嵌(ぞうがん)素材を開発したある研究開発部員による 「LTD2010 MIYABI」 開発ストーリーをご紹介したいと思います。

「和」 をテーマにギターを考えて欲しい。

 はじめに言われたのがそれでした。

「和」をテー マにと言われても具体的に何をモチーフにするのか、どこをどう「和」にするのかなど、何か決まっている訳でもなく、まずはそれを考える事から始まりました。

色で「和」を表現するのか。

象嵌デザインで表現するのか。

木の素材で表現するのか。

それとも 何か新たな試みで「和」を表現するのか。

色々な考え方がありました。

そんな中で、考えたのが「日本の素材」を使おうということでした。

日本にしかない、この国にしかできない素晴らしい伝統の技術が沢山ある。それをなんとか取り入れることが出来ないだろうかと考えました。

その中でも魅力を感じたのが「着物」の生地でした。

1000年以上近くもの歴史があり、鮮やかなものから煌びやかなものまで様々で「和」を表現するには最適ではないかと思いました。

しかし、ギターにどのようにして使うのか・・・そこが問題でした。

和柄の「生地」を印刷などでしてしまえば出来なくは無いのだろうけどそれでは意味がいないし、本当の「和」としての価値が無い。

実際に「生地」を使ってこそ、新しいモノができ、新たなジャンルへの試みでもありました。

ギターに 「生地」を直接貼り付けるわけにもいかず、色々試行錯誤しながら進んでいきました。

接着方法 などを色々試していると、本来の「生地」の色が全く変わってしまうモノも出てきたりと、一筋縄では行きませんでしたが、逆にそれが良い結果をもたらす事もあり ました。

実際に製品になるまで一年近く掛かってしまいましたが、当初無理かもしれないと思っていた「和柄生地」を使用したギターの製作だっただけに、喜びもひとしおでした。

ここでは 詳しい工法などはお伝えできませんが、他企業様のお力添えがあったからでもあります。

今回の工法は少しずつではありますが、進化もしていくのではと感じています。

これを新たな機軸の1つとして、これからの新しいものづくりに生かしていけたらと思っています。

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LTD2010広告03(CMYK).jpg

海外向けサイトでも紹介しています。

ヨーロッパ向けサイト(5ヶ国語対応) : http://www.takamineguitars.eu/

アメリカ向けサイト(英語) : http://www.takamine.com/

 

LTDシリーズとBOB CRELIN氏

  

LTD95_1.jpg

サンタフェ・シリーズの流れを汲むアメリカ・ネイティブ・インディアンのシンボル”TAWA"を基にイメージしたLTD95のサンライズの成功で、レーザーカッターによる技術を使用したユニークなデザインが次々と生まれるようになった。これを境に限定モデルのデザインに、米国コネチカット州在住のBOB CRELIN氏が関ることになる。CRELIN氏は、デザイナーであると同時に天文学者でもあり、星を題材にした絵本画家としても知られ、LTD2000やLTD2004の星座をモチーフにしたデザインは氏の天文学者としての知識が遺憾なく発揮されている。また地球や自然、野生動物への愛着と、保護活動に役立てたいという氏の意図と、こうした自然の副産物でもある楽器との融合を見事に具現化したのが、LTDシリーズなのである。ただし、これを完璧に具現できたのは、最新のマシンがあったからできたわけではない。想像を絶するようなクラフトマンたちの苦悩と工夫があり、そして熟練工による緻密な作業を積み重ねて出来上がった芸術品なのだ。LTD2004に見られる見事なまでのピースを見ていただければご理解いただけるであろう。 CLERIN氏は以後LTD96を除いてLTD2008までデザインを担当した。

TAWA.jpgLTD2004_2.jpg

 

 

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現在も国内外で人気のあるモデルの一つにサンタフェ・モデル(DSF46C/DSF47C)がある。これらのモデルは1993年に発表され人気を博したLTD93から引き継がれるサンタフェ・シリーズの後継機種として、以来数多くのプレイヤーに愛されてきました。サンタフェ・シリーズは、弊社米国ディストリビューター・KMC MUSICの元プロダクツマネジャーであったデビッド・バーグストローム氏のアイデアと当時KAMAN MUSICの社長であったビル・カマン氏から持ち込まれたアメリカ・ネイティブ・インディアンのデザイン・モチーフを基に、当時は類を見なかった画期的なカラスを表現したロゼッタ及びフィンガーボードのイーグル・インレイが注目を浴び世界中で大ヒットとなった。当初これらのインレイは、当時アメリカのギター製作家の一人であったマイケル・ガリアン氏から国内の業者の手に渡りNCにより作られていたが生産が間に合わず、また精密な加工ができないこともあり、レーザーカッターマシンとCNCマシンの導入に踏み切った。以後こうしたインレイワークの流れは、毎年の限定モデル、LTDシリーズに受け継がれ次々とヒット作を生み出してゆくのだが、当時としては斬新で画期的なモデルであり、タカミネのモデルのなかでも、エポックメイキングなモデルのひとつなのでである。

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MIDIギター

20年ほど前、タカミネからアコースティックMIDIギターが発売された。ご存じない方のために説明するとギターの駒下にインストールされたピックアップからの音(信号)をMIDI信号に変換し、接続した音源(シンセサイザーなど)から音を出すというしろもので、平たく言うと、ギターを弾くと接続したシンセサイザー等の音源から、ピアノだ、フルートだ、オルガンだの様々な音を出すことができるというものです。パット・メセニーや国内ではジンモさんなんかがその名演奏者として知られています。

これは当時ドイツのピックアップメーカー「シャドー」が作り出したMIDI用ピックアップをタカミネ・ギターにアマウント、シャドーの「MIDIコンバーターGTM6」とセットで売り出されたものである。

これを始めるにあたり、シャドー社からプロトタイプ・ギターとGTM,それにA4用紙1-2枚のシンプルな英語で書かれた説明書が送られてきた。いったいどうしたら音が出るのか1週間も悩み続け、ようやくGTM6の摩訶不思議なサンプル曲にたどり着いた。苦心惨憺し葛藤の末、ギターからシンセサイザーを通して音が出てきたときには、全身に鳥肌が立った。

タカミネからは、海外向けにナチュラルシリーズのMEN10CとナイロンギターのMEC132C、国内向けにMPT118など3種類が発売された。当時はエレキギターによるMIDIと比べて低音部のトラッキングがにぶく、調整に大変苦労した。バグってしまうこともしばしばで、生産出荷は一筋縄には行かなかった。

リーリトナーをはじめ、フィル・アップチャーチ、ジョン・マクラフリンなどに使っていただいた。こうしたスタイル、発想はプレイヤーの使い方やセンスに大きく依存するものでもあり、先のパット・メセニーやジンモさんのように独自のスタイルを築いた偉大なプレイヤーもいるが、使いこなすのがなかなか難しい楽器でした。そんなわけでタカミネ・MIDIギターは、生産後1年ほどで、静かにその幕を閉じました。

このような新しいものへの試みや挑戦がパイオニアとしてのタカミネの役割であり、どの様な場合においても基礎となるギターそのものが、しっかりとできていなければ、成功もなく、またそういったシビアな状況に追い込まれることで、妥協を許さぬ品質向上への成果を上げ乗り越えてきました。技術と研究と鍛錬の成果により今のタカミネがあるのです。

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弊社では、マグネティック・ピックアップをフロントで使用し、駒下のピックアップと併用する「デュアル・ピックアップ・システム」を1985-1988ごろにすでに実売を始めていた。FXCボディのEF581ME/MR/MBという輸出用モデルで、フロントかリア(パラセティック)か両方かの3択式スイッチを用いたシステムでステレオアウトになっていた。フロントのマグネットは最終フレットの指板下にハンバッカータイプのピックアップが吊り下げげられていて、ピックアップバーがフレット代わりになっていた。ただし、当時はブロンズ弦に対応できるピックアップがなかったため、弦はJAZZ用のニッケル弦が使用されていました。

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後期に国内で発売されたものは、バランサーを組み込みフロントとリアをミックスできるものでした。ミックスといってもどちらかが大きくなり、どちらかが小さくなる擬似的なものでしたが、当時としては画期的なものでした。発表当時ジャクソン・ブラウンにこのギターを持って行くとたいへん良い評価を得たものの、当時出始めていたサンライズ(ブロンズ弦用のマグネット・ピックアップ)のことを話してくれました。彼はすでにこのサンライズのピックアップを使用していたのでした。ブロンズ弦の音を拾えないという問題をクリアできなかったこともあり、残念ながらこのモデルは大ヒットとは行きませんで、歴史に埋もれたモデルです。

 

現在は、CT4-DXプリとブロンズ弦対応TRI-AXの組み合わせよるデュアルシステムをお楽しみいただけます。

 

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タカミネ・フリークの方でしたら、ライ・クーダーという人をご存知の方も多いと思いますが、彼はグレン・フライやスプリングスティーンと並んで、タカミネの歴史において忘れられない存在といえます。ご存知ない方のために、彼の経歴を少し紹介しておきたいと思います。

ライ・クーダー(Ry Cooder)は、アメリカのギタリスト、スライド・ギターの名手で、アメリカのルーツ・ミュージック(ボーダーミュージック)を発掘し、映画音楽も多く手掛けている鬼才。1970年にアルバム『ライ・クーダー・ファースト』でソロ・デビュー、以来映画のサウンドトラックを入れると30枚以上に及ぶアルバムを発表している。1979年秋、デヴィッド・リンドレーと初来日。以後も1990年、1995年と再来日。1994年のグラミー賞において「ベスト・ワールド・ミュージック・アルバム賞」を受賞。1996年、キューバに赴き、エリアデス・オチョア、コンパイ・セグンドといったキューバのミュージシャンたちとアルバム『Buena Vista Social Club』をレコーディング。同作は、1997年のグラミー賞において「ベスト・トロピカル・ラテン・パフォーマンス賞」を受賞。昨年ニック・ロウと組み来日ツアーをおこなっている。

エレアコの創世記、弊社がエレアコの開発に取り組んでいた1979年、初の来日公演のため日本に来ていた彼は、当時社長であった故平出喜一郎氏の通訳をやっていた日本人女性マギーさんの紹介(彼女の旦那さんが学生の頃彼とルームメイトであった)で坂下工場にやってきた。早速ライに開発途中のパラセティック・ピックアップを紹介しプリアンプの開発、音色についての意見を仰いだと聞き及んでいます。そのとき彼は、現在ピックアップやプリアンプ機器等を開発販売しているアメリカのロイド・バッグス氏の製作したギターを持ってきていた(バッグス氏は当時、ライを初め、ジャクソン・ブラウンやCS&Nなどに数本のギターを製作しており、このギターはライのアルバム「ジャズ」でも使用されている)。そのギターがもとになり、パラセティック・ピックアップを搭載したライ・クーダーモデルが誕生したという逸話がある。(現在のタカミネの象徴ともなっているヘッドスタイルは、このギターをモデルにしたとも言われている。)

その後ロサンジェルスのレコーディング・スタジオで、名盤「バップ・ティル・ユア・ドロップ」の録音に立ち会ったロイドバッグ氏は、このライクーダーモデルの音に衝撃を受け、これを機にバッグス氏はギター製作からピックアップ製作の道へ転換したと同社のホームページの冒頭でも語られている。それから約30年、我々は彼の協力を得てマグネット・ピックアップ「Tri-Ax」を発表した。バッグス氏はたいへん気さくで、温厚でフレンドリーな方である。「お互いが反対方向に、おおきな半円を描きつつ同心円の頂点で出会ったのだ」と話してくれた。

人の縁というものはおもしろいものである。

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